世界トップクラスのバーテンダーが魅せる Trends and Techniques

“Raising the Bar”(バーの価値を高める/バー文化を盛り上げる)をテーマにした
バーテンダーの祭典「world class」。
2013年大会は52か国から約15,000名が参加ししのぎを削りました。
今年2014年も熱戦が期待される本大会に先駆け、全国各地でカクテルトレンドセミナーが開催されました。
東京・大阪・名古屋会場では、2013年大会世界総合第2位のジェフ ベル氏(PDT/USA)、
世界総合第3位の宮﨑 剛志氏(奈良ホテル ザ・バー)の両氏が、
宇都宮・福岡・徳島・札幌の各会場では、宮﨑 剛志氏が、会場を大いに沸かせました。
今回は東京会場の様子をレポートします。
  • 世界総合3位の宮﨑 剛志氏、
    独創的なカクテルで魅せる。

    宮﨑 剛志氏のインタビュー&プレゼンテーション。
    「各国のバーテンダーから刺激を受け、学ぶことが多かった」「世界で勝つ人は自分だけのスタイルを持っている」と語る。昨年の大会で披露した「the secret tea」だけでなく、なんと“今年2014年の大会に自分が参加するとしたら…”という視点で作成・披露したのは、「シロック・オブ・グリ」。
    「ベースはやはりシロック。(ソムリエ経験のある)自分にとって特別な思い入れもあるから。2種のブドウが使われているシロックに、日本のワインにも使われる甲州ブドウの要素を加えたら、と考えたんです」甲州ブドウの灰色(フランス語で“灰色”=“グリ”)を再現した見た目も鮮やかなカクテルでした。
  • 一筋縄にはいかない素材を使って
    即興でカクテルを。
    「ミステリー・ボックス・チャレンジ」

    グローバルトレンドに触れ、そしてバーテンダー同士の交流も深めてもらう本セミナー。その趣旨通り、聴衆として来場していた一般参加のバーテンダーの皆様がペアを組み、即興でカクテルを作るセッション「ミステリー・ボックス・チャレンジ」を実施。
    プリン、梅干し、ピクルス、いちごジャムなど、一筋縄ではいかない素材。参加者の皆様は、ボックスを開けて苦笑い…そしてすぐにバーデンターとしての真剣な眼差しに。
    審査員を務めたジェフ氏と宮﨑氏も、「どれもさまざまな角度からのアプローチで素晴らしい。ベーススピリッツの理解、カクテルとしてのバランスがキー。」とのこと。
    優勝したグループには両氏のサイン入りボトルが進呈されました。
  • カクテルトレンド、
    そして華麗なテクニック。

    クライマックスは、2013年大会世界総合第2位のアメリカ代表ジェフ ベル氏のプレゼンテーション。
    個性豊かなバー文化、カクテル文化が根付くニューヨークのトレンドを紹介。人気のバー、アメリカのバーでバーテンダーに求められる“効率性”、テキーラカクテルの流れ、など普段なかなか知ることのできない話に皆さん真剣に聞き入っていました。
    デモンストレーションで披露したのは、ドン・フリオをベースに、しし唐を使った「Lion’s Den」。ドン・フリオのまろやかさに、アクセントのスパイシーさがマッチした作品。
    そして去年のグローバルファイナルでも披露した「Jeff’s Marrakesh Moring fizz」。
    圧巻のダブルシェイクから生まれた、ローズの香りが印象的な一杯。
    参加者もそのダイナミックかつ繊細なテクニックに、強いインスピレーションを受けた様子でした。