WORLD CLASS 2022
JAPAN FINAL
ジャパンファイナルレポート
Results
競技結果(敬称略)
総合優勝
- 緒方 唯
- 宮崎県
総合 第2位
- 小坂 駿
- 東京都
総合 第3位
- 竹田 英和
- 東京都
部門優勝
CHALLENGE 1
- Refreshing Challenge
- リフレッシング チャレンジ
- 古瀬 則彦
- 大阪府
CHALLENGE 2
- Aperitif & Digestif Challenge
- アペリティフ&ダイジェスティフ チャレンジ
- 小坂 駿
- 東京都
CHALLENGE 3
- Signature Cocktail Challenge
- シグネチャー カクテル チャレンジ
- 竹田 英和
- 東京都
CHALLENGE 4
- Speed & Taste Challenge
- スピード&テイスト チャレンジ
- 緒方 唯
- 宮崎県
10人のトップバーテンダーが熱い戦いを繰り広げたジャパンファイナル
総合優勝は、緒方 唯 氏 Wine & Bar 麦家/宮崎県

「DIAGEO WORLD CLASS」は、カクテルの味わいのみならず、バーテンダー自身のクリエイティビティ、ホスピタリティ、情熱を重視している、世界最大級*の“バーテンダーコンペティション”。今年のGLOBAL FINALの舞台は、2020年感染症の影響で幻となった彼の地、オーストラリア・シドニー。その世界大会への唯一のチケットを賭け、1次・2次審査と大勢のライバルの中を勝ち抜いてきた10名のファイナリストが5月26日・27日の2日間、激戦を交わした。今回の会場は渋谷TRUNK HOTEL。今年で13回目を迎えたWORLD CLASSは広く認知されるようになり、バーテンダーだけでなくバリスタなど他業種からも応募があるほど注目されており、JAPAN FINALISTは経験者から初出場のダークホースまで様々だ。勝者の予想など全く出来ないなか大会は始まった。* ディアジオ社調べ
Refreshing Challengeリフレッシング チャレンジ
リフレッシング チャレンジ。タンカレーナンバー テンとドン・フリオ ブランコをベースに、昨今トレンドとなっているスッキリとして口当たりの軽いカクテルを作る。最初の競技という緊張感の中で、この部門を勝ち取ったのは初のファイリストに入り込んだ古瀬 則彦 氏(大阪府 / Zentis Osaka UPSTAIRZ)。ジュースボトルを倒すアクシデントを物ともせず平常心で実技を終えた。リフレッシュするためには甘すぎたり副材料の足し算が過ぎるとスピリッツの良さを引き出せなければ、爽快さすら感じられない。彼の成功は、スピリッツの特長を生かしながら、甘みを抑える世界のトレンドを取り入れた結果だろう。
Aperitif & Digestif Challengeアペリティフ&ダイジェスティフ チャレンジ
世界のドリンクカルチャーとして根付いている食前酒と食後酒を作るチャレンジ。この部門優勝を飾ったのは小坂 駿 氏(東京都 / 京王プラザホテル)。調理師免許を持つ彼はその実力をここぞと発揮し、食前食後のメカニズムからのアプローチによる見事なプレゼンテーションで他を圧倒した。食前酒と食後酒と聞き慣れた言葉ではあるが奥が深いテーマであり、食欲増進と消化促進の役割をコンセプト、味、ビジュアルでメリハリをつけられた選手が優位だったと感じられた。
Signature Cocktail Challengeシグネチャー カクテル チャレンジ
シグネチャーカクテルはバーテンダーにとって、自身を表現する特別な作品である。この部門優勝に輝いたのは、ゴッホのアートと人生、そしてジャポニズムを融合させたカクテルを創作した竹田 英和 氏(東京都 / Bar 霞町 嵐)。審査員の質問にも丁寧に応対する落ち着きを見せていた。今年の特徴はVegan向けなど体に優しいテーマや、インフューズやオリジナルシロップの材料に至るまで、極力廃材やゴミを出さない環境負荷を意識した、時代にあった作品が多いように感じられた。時代が変わればカクテルの常識も変わる。これからも新しいコンセプトのカクテルは生まれ続けるだろう。
Speed & Taste Challengeスピード&テイスト チャレンジ
今年も例年通り、スピード&テイスト チャレンジがもっとも会場を熱くさせていた。今回は5分間で6種のカクテルを作成するが、味とバランス・カクテルの難易度・ホスティング力・バーテンディング技術、これら全てを評価され、さらに時間内にスピーディに仕上げなければならない。この重圧と張り詰めた空気は、最後の種目で彼らが疲れていようが容赦なく襲いかかる。そんな極限状態を押しのけて部門優勝をもぎ取ったのが、緒方 唯 氏(宮崎県 / Wine & Bar 麦家)だ。制限時間ギリギリではあったものの、6人の審査員との乾杯のために自身のカクテルを1杯多く作る余裕を見せた。またある選手はスピード&テイスト チャレンジと思わせないほど、穏やかなホスティンングと流れるような実技で会場を魅了した。